WordPressの後継CMS「EmDash」とは?特徴・料金・移行方法と、WordPressとどちらを選ぶべきかを解説

この記事を約3分で解説
「WordPressの後継」と呼ばれる新しいCMS(ホームページの更新システム)、「EmDash(エムダッシュ)」が話題になっています。開発したのは、Webサイトの表示を速く安全にするサービスで知られる米Cloudflare(クラウドフレア)です。
2026年4月1日に公開されたときは「エイプリルフールの冗談では?」という声もありましたが、9月28日には正式版の1.0が出て、Cloudflare自身の公式ブログもEmDashで動いています。10月18日には1.3.1まで更新が進んでいます。
とはいえ、WordPressは今も世界のWebサイトの約4割で使われている、圧倒的な定番です。「新しく作るホームページはEmDashにしたほうがいいの?」「今のWordPressサイトを乗り換えるべき?」と迷う方も多いと思います。
この記事では、EmDashとは何か、WordPressと何が違うのかを整理したうえで、どんな人ならEmDash、どんな人ならWordPressを選べばよいのかを、できるだけ具体的にまとめます。
この記事は2026年10月27日時点の公開情報をもとに作成しています。EmDashは更新が頻繁で、機能や対応状況が短期間で変わる可能性があります。導入を検討する際は、記事末尾の参考情報から公式ドキュメントをご確認ください。
まず結論
- EmDashは、Cloudflareが開発した無料・オープンソース(MITライセンス)のCMSです。WordPressと違いPHPを使わず、TypeScriptとAstroという新しい技術で作られています
- いちばんの特徴はプラグインの安全性です。プラグインを1つずつ隔離された場所(サンドボックス)で動かし、許可した範囲のことしかできないようにしています
- 2026年9月28日に1.0(安定版)が出て、本番で使える段階になりました。ただしプラグインやテーマの数、日本語の情報、頼める制作会社はWordPressと比べてまだ少ない状況です
- WordPressの記事・固定ページ・画像・カテゴリーなどは移行できますが、テーマとプラグインはそのまま使えません。フォームや予約など、プラグインで作った機能は作り直しになります
- 記事の更新はエンジニアでなくてもできますが、本体の更新は管理画面のボタンではできず、コマンド操作・ビルド・公開の作業が必要です。保守はエンジニアや制作会社に任せる前提で考えましょう
- WordPressが向いている人:プラグインで機能を足したい、一般的なレンタルサーバーで運用したい、社内だけで更新も保守も完結させたい、頼める会社や情報の多さを重視したい
- EmDashが向いている人:これから新しく作る比較的シンプルなサイトで、セキュリティと表示速度を重視したい、保守をエンジニアや制作会社に任せられる
- 今WordPressで困っていないなら、急いで乗り換える必要はありません。まずはWordPressの更新と保守をきちんと続けることが先決です
EmDashとは
EmDashは、Cloudflareが2026年4月に公開したオープンソースのCMSです。GitHubの説明では「Astroをもとにした、フルスタックのTypeScript製CMS。WordPressの精神的後継(the spiritual successor to WordPress)」と紹介されています。
「精神的後継」とは、WordPressの仕組みやコードを引き継いだものではなく、「誰でも自由に使えて、ブログや企業サイトを手軽に作れる」というWordPressの考え方を、今の技術で作り直したものという意味です。WordPressの開発元(WordPress.orgやAutomattic)が関わっているわけではありません。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開発 | Cloudflare(オープンソースで、175人以上が開発に参加) |
| 公開 | 2026年4月1日(開発者向けプレビューの0.1) |
| 安定版 | 2026年9月28日に1.0。10月18日時点の最新は1.3.1 |
| ライセンス | MIT(商用利用・改変とも無料) |
| 使っている技術 | TypeScript、Astro(PHPは使わない) |
| 動かせる場所 | Cloudflare Workers、またはNode.jsが動くサーバー |
| 管理画面の言語 | 25言語に翻訳。日本語にもほぼ対応 |
| ログイン | パスキー(指紋や顔認証など)が基本。メールのリンクなどでもログインできる |
主な特徴
1. プラグインを隔離して動かす
WordPressで見つかる脆弱性(セキュリティ上の弱点)の大半は、本体ではなくプラグインにあります。WordPressのプラグインは、サイト全体のデータやファイルに自由にアクセスできるため、1つのプラグインに弱点があると、サイト全体が乗っ取られるおそれがあります。
EmDashでは、プラグインを1つずつ隔離された場所(サンドボックス)で動かします。Cloudflareのブログによると、記事やユーザー情報、外部との通信などへのアクセスは最初はすべて禁止で、プラグインが必要な権限を申告し、サイトの管理者が許可した範囲だけ使えるようになります。「プラグインの作者の善意に任せるのではなく、仕組みとして制限する」と説明されています。
2. サーバーレスで速く、アクセスの集中に強い
EmDashは、Cloudflareのサーバーレスの仕組み(Cloudflare Workers)の上で動かすことを想定して作られています。Cloudflare自身のブログでは、ふだんは1秒あたり約75件のアクセスが、ピーク時には5,000件を超えても安定して表示できたと報告されています。
3. AIエージェントから操作できる
EmDashには、AIエージェントから記事の作成・編集・公開・予約投稿などを行うための仕組み(MCPサーバーやコマンドライン)が最初から組み込まれています。
4. 編集画面はWordPressに近い
管理画面には、記事・固定ページ・メディア・カテゴリー・メニュー・コメント・リダイレクトなど、WordPressを使ったことがある人にはなじみのある項目が並びます。リビジョン(変更履歴)や予約投稿もあります。
Cloudflare自身のブログで本番運用
Cloudflareは、自社の公式ブログを2026年8月12日にEmDashへ切り替えました。InfoQの報道によると、最初はアクセスの1%だけを新しいサイトに流し、1日で100%に切り替えたそうです。一方で、Cloudflareのブログでは、移行の過程で編集画面の使い勝手や予約投稿に問題があった(予約投稿はv0.19.0まで動かなかった)ことも率直に報告されています。「大規模な表示には強いが、編集まわりはまだ磨いている途中」というのが、1.0前後の状況です。
WordPressとEmDashの違い
| 比べるところ | WordPress | EmDash |
|---|---|---|
| 歴史・実績 | 2003年から。世界のWebサイトの約40%、CMSを使うサイトの約58%で利用(W3Techs、2026年10月) | 2026年4月公開、9月に1.0 |
| 使っている技術 | PHP、MySQL | TypeScript、Astro |
| 動かせる場所 | ほぼすべてのレンタルサーバー | Cloudflare Workers、またはNode.jsが動くサーバー。一般的なPHPのレンタルサーバーでは基本的に動かない |
| プラグイン・テーマ | 数万種類。たいていの機能は見つかる | まだ少ない。公式のプラグイン配布の仕組み(レジストリ)は1.0で始まったばかり |
| プラグインの安全性 | サイト全体にアクセスできる。弱点があると影響が大きい | 隔離して動かし、許可した範囲だけ使える |
| 表示速度・アクセス集中 | サーバーの性能や設定、キャッシュ次第 | サーバーレスで、アクセスの集中に強い |
| 管理画面 | 日本語に完全対応 | ほぼ日本語。一部英語が残る |
| 日本語の情報・頼める会社 | 非常に多い | まだ少ない |
| 料金 | 本体は無料。サーバー代が必要 | 本体は無料。Cloudflareの利用料やサーバー代が必要 |
| AIとの連携 | プラグインなどで追加 | 最初から組み込み |
費用の目安
EmDash本体は無料ですが、動かす場所の費用がかかります。
- Cloudflare Workersで動かす場合:無料プランでもサイト自体は公開できます。ただし、公式ドキュメントによると、プラグインを隔離して動かす仕組み(サンドボックス)には有料の「Workers Paid」プラン(月額5ドルから)が必要です。無料プランでは、公式のプラグイン配布の仕組みからプラグインを入れられません。また、実際に試した人からは「無料プランでは処理時間の上限を超えるページが多く、有料プランにした」という報告もあります
- Node.jsのサーバーで動かす場合:VPSやクラウドなど、Node.jsが動くサーバーが必要です。一般的なPHP向けのレンタルサーバーは、基本的に使えません
本格的に使うなら、Cloudflareの有料プランを前提に考えるのが現実的です。
WordPressからEmDashに移行できるか
EmDashの管理画面には「WordPressからインポート」の機能があります。公式ドキュメントによると、次の方法で移行できます。
- WordPressの「ツール → エクスポート」で書き出したファイル(WXR)を読み込む
- WordPress側に「EmDash Exporter」というプラグインを入れて、直接つなぐ(移せるデータがいちばん多い方法)
移せるもの・移せないもの
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 移せるもの | 投稿、固定ページ、カスタム投稿タイプ、画像などのメディア、カテゴリー・タグ、投稿者 |
| EmDash Exporterを使えば移せるもの | コメント、メニュー、ロゴ、ファビコン、サイト名・キャッチフレーズ、一部のSEO設定、ACFなどのカスタムフィールド(受け側に同じ項目がある場合) |
| 移せない・作り直しになるもの | テーマ(デザイン)、プラグインの機能(お問い合わせフォーム、予約、会員機能など)、ショートコード、ページビルダーで作ったレイアウト、最新記事一覧などの動的なブロック |
| 注意が必要なもの | 予約投稿や非公開の設定は「下書き」として取り込まれる。URLが変わる場合はリダイレクトの設定が必要 |
つまり、「文章と画像は移せるが、見た目と機能は作り直し」と考えておくのが安全です。ページビルダー(ElementorやDiviなど)で作り込んだサイトや、多くのプラグインで機能を足しているサイトほど、移行の手間は大きくなります。
EmDashはエンジニアでなくても保守できるか
CMSを選ぶときに見落としがちなのが、公開した後の「保守」を誰が担うかです。結論から言うと、EmDashは記事の更新はエンジニアでなくてもできますが、本体の更新やトラブル対応にはエンジニアの知識が必要です。
作業ごとに比べると
| 作業 | WordPress | EmDash |
|---|---|---|
| 記事・お知らせの作成、画像の追加 | 管理画面でできる | 管理画面でできる(WordPressに近い操作感) |
| メニューやカテゴリーの変更 | 管理画面でできる | 管理画面でできる |
| プラグインの追加・更新 | 管理画面のボタンでできる。自動更新も設定できる | 公式の配布の仕組み(レジストリ)のプラグインなら、管理画面の「更新を確認」から更新できる。ただしCloudflareの有料プランなどでサンドボックスを用意しておく必要がある。npmで入れたプラグインは、コードの変更と再デプロイが必要 |
| CMS本体の更新 | 管理画面のボタンでできる。小さな更新(マイナーリリース)は初期設定で自動更新される | 管理画面に更新ボタンはない。パソコンでコマンド(npx upgrade-emdash@latest)を実行し、ビルド・動作確認・デプロイ(公開)まで行う。データベースの変更(マイグレーション)が含まれる場合は、事前に復元できる状態を用意する |
| デザインの変更 | テーマのカスタマイザーやブロックエディターで、ある程度は自分で変えられる | 基本的にAstroのコードを編集する |
| 不具合が起きたときの対応 | 日本語の情報が多く、自分で調べて解決できることも多い | 英語のドキュメントやGitHubを読み、コマンドで調べる必要がある |
| バックアップと復元 | バックアップ用のプラグインで、管理画面から操作できる | Cloudflareのデータベースの機能などを使う。公式ドキュメントでは、EmDashのJSON形式のバックアップだけではサイトを復元できないと注意されている |
「更新ボタンがない」ことの意味
WordPressの保守で大切なのは、本体やプラグインをこまめに最新にすることです。WordPressは管理画面のボタン1つで更新でき、小さな更新は自動で入ります(そのぶん、更新でサイトが崩れないかの確認は必要です)。
一方、EmDashの本体の更新は、公式ドキュメントによると次のような流れです。
- 更新の内容を事前に確認する(
npx upgrade-emdash@latest --dry-run) - 更新を実行する(
npx upgrade-emdash@latest) - 作られた作業メモ(
.emdash/UPGRADE.md)の指示に従って、必要な対応をする - サイトをビルドし、手元のパソコンで動作を確認する
- 本番に公開する(Cloudflareなら
wrangler deploy) - 管理画面で、記事の公開や画像のアップロードが正常にできるか確認する
これはWebサイトを作るエンジニアの作業そのものです。しかもEmDashは、1.0から1か月足らずで1.3.1まで進むほど更新が速いため、この作業を定期的に行う必要があります。
管理をまかせられるホスティングもあるが…
海外では、EmDashのインストールやバックアップをまかせられるマネージドホスティングも出始めています(WordPress向けのサービスで知られるWPMU DEVの有料会員向けサービスなど。ワンクリックのインストールや毎日のバックアップを提供)。ただし、いずれもEmDashやCloudflareの公式サービスではなく、多くは英語のサービスです。また、海外のレビューでも、管理を任せられるサービスを使っても最初の構築やカスタマイズにはエンジニアの関与が必要だという指摘があります。
まとめ:役割分担が前提
EmDashを選ぶなら、次のような役割分担を前提に考えるのが現実的です。
- 社内の担当者:記事・お知らせ・画像の更新(エンジニアでなくてもできる)
- エンジニアや制作会社:本体とプラグインの更新、デザインの変更、バックアップ、トラブル対応
「社内の担当者だけで、更新も保守もすべて完結させたい」という場合は、今のところWordPressのほうが向いています。
どんな人ならどちらを選べばいいか
ここからが本題です。サイトの目的や運用体制ごとに、どちらが向いているかを整理しました。
WordPressを選んだほうがよい人
| こんな人・こんなサイト | 理由 |
|---|---|
| 予約・会員・ネットショップ・多言語など、プラグインで機能を足したい | WordPressなら既存のプラグインで実現できることが多い。EmDashでは、まだ対応するプラグインがないか、作り直しが必要 |
| 今のレンタルサーバーで運用したい | EmDashは一般的なPHPのレンタルサーバーでは基本的に動かない |
| 社内にエンジニアがいない。記事の更新だけでなく、本体やプラグインの更新も社内で済ませたい | WordPressは管理画面のボタンで更新でき、日本語の解説記事や本、相談できる人もとても多い。EmDashの本体の更新にはコマンド操作が必要 |
| 将来、制作会社や担当者を変える可能性がある | WordPressを扱える会社や人は多く、引き継ぎ先を見つけやすい |
| ページビルダーやプラグインで作り込んだ既存のサイトがある | 移行すると、デザインと機能をほぼ作り直すことになる |
| 今のWordPressサイトに大きな不満がない | 乗り換えの費用と手間に見合う効果が出にくい |
EmDashを検討してよい人
| こんな人・こんなサイト | 理由 |
|---|---|
| これから新しくサイトを作る。中身はお知らせ・ブログ・会社案内が中心 | 移行の手間がなく、EmDashの得意な範囲で収まる |
| セキュリティを最優先にしたい。プラグインの脆弱性による乗っ取りが心配 | プラグインを隔離して動かす仕組みがある。PHPやWordPress特有の弱点を狙った攻撃の対象にもなりにくい |
| キャンペーンやメディア掲載で、アクセスが一気に集中することがある | サーバーレスで、アクセスの集中に強い |
| 社内にエンジニアがいる、または保守を継続して任せられる制作会社がある | 社内の担当者は記事の更新に専念できる。本体の更新、デザインの調整、トラブル対応にはTypeScriptやAstroの知識が必要 |
| AIエージェントで記事の下書きや更新を効率化したい | AIから操作する仕組みが最初から組み込まれている |
| Cloudflareをすでに使っている、または使うことに抵抗がない | Cloudflare上で動かすときに、いちばん力を発揮する |
迷ったときの判断の流れ
次の順に考えると、選びやすくなります。
- 今のWordPressサイトに不満がないか? → 不満がなければ、WordPressのままで、更新と保守をしっかり続ける
- プラグインで作った機能(予約・会員・ネットショップなど)に頼っているか? → 頼っているなら、WordPressが無難
- 本体の更新やトラブル対応を、エンジニアや制作会社に任せられるか? → 社内だけで保守まで完結させたいなら、WordPress
- これから新しく作る、比較的シンプルなサイトで、セキュリティや表示速度を重視したいか? → そうなら、EmDashを検討する価値あり
「どちらでもない」という選択肢も
更新の頻度が低い会社案内のサイトなら、CMSを使わず、HTMLを書き出しただけの「静的サイト」にする方法もあります。更新のたびに制作会社に頼む必要はありますが、攻撃される部分がほとんどなく、表示も速く、サーバー代も抑えられます。
ちなみに、このC-TechLabのサイトも、EmDashの土台と同じAstroで作り、Cloudflare Workersで配信しています(CMSは使っていません)。
導入・移行するときの注意点
EmDashはまだ「新しいソフト」
1.0で安定版になったとはいえ、公開から半年あまりのソフトです。1.0から1か月足らずで1.3.1まで更新が進んでおり、仕様の変更に追従する手間がかかります。Cloudflareは「保守を続けることに全力で取り組む」としていますが、WordPressのような20年以上の実績はまだありません。
運用できる体制を先に決める
WordPressなら「困ったら検索」で解決できることも、EmDashでは英語の公式ドキュメントやGitHubを読む必要が出てくる場面があります。誰が更新し、誰がトラブルに対応するのかを、導入前に決めておきましょう。
移行するなら、元のWordPressは残しておく
公式ドキュメントでも、移行の前にWordPressのデータベースとアップロードファイルをバックアップし、問題がないと確認できるまでWordPressのサイトを残しておくよう案内されています。URLが変わる場合は、検索順位を落とさないためのリダイレクトの設定も欠かせません。
WordPressを使い続けるなら、保守をきちんと
「WordPressは危ない」と言われる理由の多くは、本体やプラグインの更新が止まっていることです。WordPressを使い続けるなら、更新と保守をきちんと続けることが、いちばんのセキュリティ対策です。12月に予定されているWordPress 7.2については「WordPress 7.2で何が変わる?更新前にサイト運営者が確認すべきこと」、日々の対策は「WordPressはセキュリティ的に危険?狙われる理由と、小さな会社・お店のサイトでやっておきたい対策」で解説しています。
「WordPressのままでいいのか、乗り換えるべきか」迷っている方へ
C-TechLabでは、今のサイトの状況やご予算、運用体制を伺ったうえで、WordPressの継続・EmDashなど新しいCMSへの移行・静的サイト化のどれが合っているかをご提案しています。初回のご相談は無料です。
C-TechLabにできること
C-TechLabでは、小さな会社さまのホームページ制作と運用保守を承っています。
- CMS選びのご相談:サイトの目的や更新の頻度、社内の体制をお聞きし、WordPress・EmDash・静的サイトのどれが合っているかを整理します
- WordPressサイトの保守:本体・プラグイン・PHPの更新、バックアップ、セキュリティ対策を続けて、安全に使い続けられるようにします
- 新しい仕組みでのサイト制作:Astro・Cloudflareを使った、速くて安全なサイトを作ります
- 移行のお手伝い:記事や画像の移行、デザインの作り直し、リダイレクトの設定まで、検索順位に配慮しながら進めます
よくある質問
EmDashとは何ですか?
EmDashは、Cloudflareが2026年4月に公開したオープンソースのCMSです。「WordPressの精神的後継」を掲げ、TypeScriptとAstroで作られています。2026年9月28日に安定版の1.0が公開されました。プラグインを1つずつ隔離して動かし、管理者が許可した範囲のことしかできないようにする仕組みが特徴です。MITライセンスで、無料で使えます。
EmDashでWordPressのテーマやプラグインは使えますか?
使えません。EmDashはPHPを使わないため、WordPressのテーマやプラグインはそのままでは動きません。記事や固定ページ、画像、カテゴリーなどはインポート機能で移行できますが、デザインやプラグインで作った機能は作り直しが必要です。
EmDashは無料で使えますか?
EmDash本体はMITライセンスで無料です。ただし、動かす場所の費用がかかります。Cloudflare Workersの無料プランでもサイトは公開できますが、プラグインを隔離して動かす仕組みには有料のWorkers Paidプラン(月額5ドルから)が必要です。Node.jsで動かす場合は、Node.jsが動くサーバーが必要です。
EmDashは一般的なレンタルサーバーで使えますか?
基本的には使えません。EmDashはCloudflare WorkersかNode.jsのサーバーで動かす仕組みで、PHPとMySQL向けの一般的なレンタルサーバーには対応していません。
EmDashはエンジニアでなくても保守できますか?
記事やお知らせの作成、画像の追加、メニューの変更などは、エンジニアでなくても管理画面からできます。一方、EmDash本体の更新には管理画面の更新ボタンがなく、コマンドの実行、ビルド、動作確認、本番への公開といったエンジニアの作業が必要です。デザインの変更やトラブル対応にもTypeScriptやAstroの知識が必要なため、保守はエンジニアや制作会社に任せる前提で考えるのが現実的です。
今のWordPressサイトをEmDashに乗り換えるべきですか?
今のWordPressサイトに大きな不満がなければ、急いで乗り換える必要はありません。特に、プラグインやページビルダーで機能やデザインを作り込んでいるサイトは、移行の手間が大きくなります。まずはWordPressの更新と保守をきちんと続け、新しくサイトを作るときや大きなリニューアルのタイミングで、EmDashも選択肢に入れて検討するのがおすすめです。
参考情報
- Cloudflare Blog「EmDash 1.0: the stable CMS with a secure plugin registry」(2026年9月28日)
- GitHub「emdash-cms/emdash」
- EmDash Docs「Migrate from WordPress」
- EmDash Docs「Update EmDash」
- EmDash Docs「Installing plugins」
- WP Mayor「Discover EmDash Hosting: Running Cloudflare’s New CMS Next to Your WordPress Sites」
- EmDash Docs「Configure the plugin sandbox」
- Cloudflare Blog「Cloudflare Blog uses EmDash」(2026年8月)
- InfoQ「Cloudflare Details its Migration to “WordPress Successor” EmDash」(2026年9月26日)
- CMSWire「Cloudflare Releases EmDash 1.0 CMS With Decentralized Plugin Registry」
- W3Techs「Usage statistics and market share of WordPress」(2026年10月26日時点)
- edel-hearts.com「EmDash(エムダッシュ)とは?1.0で何が変わったか、WordPressと実際に比べてみた」


